この度、Skylum様から「Luminar4」をご提供いただきましたので、「Luminar4」を使ってみた感想を記事にしました。
※本記事は「Luminar3」との比較記事ではなく、あくまで「Luminar4」単体のレビューをさせていただきます。
本記事の内容はは下記の4本仕立てになります。
- Luminar(ルミナー)とは
- Luminar4 の目立つ機能と加工した写真の紹介
- Luminar購入前に気をつけておきたいこと
- 体験版のご案内
- LuminarとLightroomの違い
- Luminar4を購入したいけど迷っている方
- ポートレート写真をより素敵な写真にしたい方
各章では、Luminar4を使って加工した写真と加工前の写真を比較しております。スマートフォンでは小さくて見えにくいかもしれませんので、その際はお手数ですが、ズームしてみていたければと思います。
目次
Luminar(ルミナー)とは
Luminar(ルミナー)とはSkylum社がリリースした「写真画像の加工/レタッチするツール(RAW現像ツール)」です。
※RAW現像が何か分からない方は、「RAW現像とは何か(近日公開)」をご確認ください。
Luminarは簡単な操作で画像を最適化するためのツールです。簡単に人の肌を綺麗にできたり、小顔にできたり、お昼の空を星空に変更できたりします。
Luminar4 の目立つ機能
まず、僕が使っていて、素晴らしいなと思った機能を5つ紹介します。
- 空模様をがっつり変える「スカイリプレースメント」機能
- 人物の肌補正ができる「AIスキン・エンハンサー」機能
- 人物の顔面補正ができる「ポートレート・エンハンサー」機能
- 写真内の不要なオブジェクトを削除する機能
- 背景のみの明瞭度を向上させる「AIストラクチャ」機能
では、上記の5つの機能をそれぞれ実際に加工した写真を用いて、紹介していきます。
①空模様をがっつり変える「スカイリプレースメント」機能
スカイリプレースメント機能は「空模様」を任意の画像(プリセットにあるものか自分が持っている写真)に差し替える機能です。
差し替えだけでなく、元画像と差し替え画像を組み合わせることができます。
写真のどこが空部分かは、LuminarのAIが自動判別してくれます。すごい。
下記写真は、実際に「スカイリプレースメント機能」でレタッチ(編集)した写真になります。空模様を昼の空→星空に変えてみました。

ちなみに元写真は下記になります。

全然違いますよね。空模様はもちろん、建物の色も昼の色から夜の色に変化しています。
もともと既存アプリでも空の差し替えができるものがありますが、雲を省けなかったり、空色だけで他の部分の色味を変えることができなかったりと、自然な空模様にすることが非常に難しいです。
Luminar4のスカイリプレースメント加工は「自然な加工+豊富なバリエーション」があるので、非常に使い勝手がいい機能だといえます。
ちなみにスカイリプレースメント機能のバリエーションは最も安いプラン(INSPIRATIONエディション)だと29種類あります。
また、下記のように空画像を自分が持っている写真を素材として組み込むことが可能です。

上記は「チームラボボーダレス」のキラキラを組み込んで遊んでみました笑
組み込んだチームラボのきらきら写真の色味に近い色を、その他部分(今回で言うと建物)にも反映させることができるので、違和感のない色味で画像作成が可能になっています。
いろいろな空模様の写真を持っている方は、加工が楽しいと思います。
※上記の機能はPhotoshopでも代替することが可能です。
②人物の肌補正ができる「AIスキン・エンハンサー」機能
「AIスキン・エンハンサー」は顔面の肌の明瞭度をぼかすことで、肌をきれいに見せるための機能です。

上記の写真は実際のAIスキン・エンハンサーに関し、適応前後の写真です。
小さいニキビが無くなっていることがお分かりになるかと思います。
残念ながら大きなニキビは消せません。小さなニキビが無くなるというかは明瞭度がぼかされることにより、見えにくくなっている形です。
ですが、顔の肌のみの明瞭度を調整することは、他ツールを使うと地味にめんどくさいので、かなり便利な機能であると言えます。
③人物の輪郭補正を含む顔面補正ができる「ポートレート・エンハンサー」機能
ポートレートエンハンサーはその名の通り「ポートレート写真を更によくするための機能」だと思ってください。外見を手軽に大きく変化させることができます。

上記写真は実際にポートレートエンハンサーで調整したものになります。
よく見ると顔の輪郭の大きさ、目の大きさ、唇の色味(これわかりにくいかも)が変わっていますよね。
ポートレート・エンハンサーで調整できる項目
ポートレートエンハンサーの機能では「目・顔の輪郭・眉毛・唇・歯」を調整することができます。
具体的には、以下項目を調整できます(※全項目0~100の数値で調整します)。
フェイスライト | 顔のみの露出(明るさ)を調整できます |
---|---|
赤目除去 | 被写体の赤目を除去できます |
アイホワイトニング | 白目部分をより明るくできます |
アイエンハンサー | 瞳の中をよりくっきり目立たせることができます |
ダークサークルの除去 | 目元のクマをぼかして目立たなくすることができます |
スリムフェイス | 顔の輪郭を小さくできます(小顔にできます) |
目を大きくする | 目を大きくできます(縦にのみ) |
眉毛の改善 | 眉毛を濃くできます |
唇の彩度 | 唇の色彩度を強調できます(下げることはできません) |
唇の発赤 | 唇の色を赤色に近づけることができます |
唇が暗くなる | 唇の色を黒色に近づけることができます |
歯のホワイトニング | 歯を白くすることができます |
「LINE Camera」のような機能じゃんと思った方も多いかもしれませんが、「LINE Camera」よりも機能性は豊富ですし、手早く自然な加工が可能です。
ただ、残念ながら「LINE Camera」のように小鼻にする機能は現状実装されていません。今後に期待です。
AIスキンエンハンサーとポートレートエンハンサーの組み合わせ
結局のところ、スキンエンハンサーとポートレートエンハンサーにより、個人的にはポートレート写真が大きく変わるかなという印象を受けました。
では、実際にどの程度変わるかを実際の写真を交えて紹介します。

上記は加工前から可愛らしいモデルさん(リア友)の写真なんですが、加工により1段かわいらしさが増しているのではないでしょうか。
主な変更点としては、下記になります。
- AIスキンエンハンサーで肌のなめらかさを向上
- ポートレートエンハンサーで目をより大きく
- ポートレートエンハンサーで輪郭をよりスマートに
- ポートレートエンハンサーで唇の色を赤目で調整
顔の輪郭や目元を調整しても形が崩れにくいのが個人的に大きなプラスだと思いました◎
④写真内の不要なオブジェクトを削除するコピー&スタンプ/削除機能
「コピー&スタンプ/削除ツール」の機能はフォトショプにも搭載されている機能と同様で、不要なオブジェクトに対して、他のパーツを被せることで自然に消すことができるという機能です。
特にフォトショップと比べても、機能にほぼ差異がないかと思います。

ただ、写真右に映り込んでいるおじさんは写りがはっきりしすぎてうまく消せませんでした(ここまではっきり映っているとフォトショでの加工がよいかもですね)
こちらも将来的にはAIでワンクリックで消すことができたらないいなと思っています。
⑤背景のみの明瞭度を調整できるAIストラクチャ
AIストラクチャは被写体の背景のみの明瞭度を調整できる機能です。
下記例では背景の明瞭度を上げてみました(より背景をくっきりさせてみました)

上記写真をよく見ていただくと、背景のみの明瞭度が上がり、より背景がくっきりと表に出ている感じに見えるのではないでしょうか。
背景のみの明瞭度を調整する機能なので、被写体の明瞭度を変えずして背景の明瞭度を変更できるころが大きなポイントです。
F値を下げ過ぎて背景がボケボケになりすぎた際に使う機能かなと感じました。
背景の明瞭度を下げる(ぼかす)ことができますが、下げ過ぎると被写体の明瞭度にも若干影響します(若干ぼけてしまいます)
実際に試してみましたので、下記画像を参照してください。

よく見ていけばわかりますが、適応後は髪の毛の明瞭度も若干ボケた感じになっています。ちょっとわかりにくいかも・・・
Luminarを購入する前に気をつけておきたいこと
Luminarを購入する前に気を付けていただきたいのはPCのスペックです。
LuminarはPCのメモリが4ギガ以下だと、確実に利用できません。メモリが一番重要です。
私の今使っているPCのメモリが8ギガですが、Amazonプライムやネットフリックスを見ながら編集しているとこのLuminarは確実に動作が停止します。特に画像書き出しの際は確実に落ちます。タスクマネージャーを見てみるとかなりのメモリを食いつぶしているのがわかります。

公式によれば、PC環境は以下の環境(スペック)が推奨とのことです。
Luminar4 推奨スペック(Windows)
コアプロセッサー | Intel®Core™ i7第7世代以降、 AMD Ryzen™7第2世代以降 |
---|---|
GPU(グラボ) | 4GB以上のRAMを備えたディスクリートGPU |
メモリ | 16GB以上 |
OSのバージョン | Windows 7以降(x64ビットOSのみ) |
ディスク容量 | プライマリドライブとして、SSDに10GBの空き容量 |
一般人のPCにグラボなんか入ってるかーーいwww
「Corei7でメモリ16GB以上」は理想すぎるよ。近くのノジマ電機ではこんなハイスペックPCは間違いなく売っていません。
公式サイトを良く見ると最低限のスペックの記載もありました。
Luminar4 最低限のスペック(Windowsの場合)
コアプロセッサー | 2コアのIntel®またはAMD® CPU |
---|---|
GPU(グラボ) | Open GL 3.3以降との互換性 |
メモリ | 8GB以上 |
OSのバージョン | Windows 7以降(x64ビットOSのみ) |
ディスク容量 | 10GBの空き容量 |
メモリが4GB以下のPCをお持ちの方はメモリを増設するか、いっそ新しいPCを購入した方がよいかと思います。
Macの必要スペックに関しても「Luminar4 の動作環境」に掲載してありましたので、是非ご確認ください。
まず、なんにせよ、体験版をダウンロードしてみて自分のPCで動くのかをご確認いただければと思います。
体験版のご案内
体験版は別サイト(外部サイト)にてダウンロードいただけます。
体験版では7日間使えますので、機を狙ってダウンロードするのがよいかと思います。
是非、ポートレート写真を撮られる方、これから撮りたいと思っているカメラマンさんにはご検討いただきたいと思います。
ちなみにLuminarの最新バージョンは「Luminar4」です。
「Luminar4」の概要(価格など)
対応機種 | PC専用(Windows/Mac) |
---|---|
最新バージョン | Luminar 4 |
リリース日 | 2019年11月 |
アクテイべートできるPC数 | 2台のPCで利用できます |
買い切り or 月額課金 | 買い切り |
PCアプリ/モバイルアプリ | PCのみで利用可能です |
価格(プラン1) | INSPIRATIONエディション:17,200円 |
価格(プラン2) | PLUSエディション:19,850円 |
価格(プラン3) | MAXエディション:31,650円 |
PLUSエディションやMAXエディションでは、「スカイリプレースメント機能(空模様を変更するツール)」に使える優秀なプリセットがついてくるようです。
Lightroomとの大きな違い
RAW現像でいうとAdobe社の「Lightroom(ライトルーム)」が非常に有名ですが、大きな違いは以下になるかと思います。
- Lightroomは月額課金で、毎月費用が発生するが、Luminarは買い切り
- LuminarはAI機能を搭載しているため写真編集作業が楽になるケースがある(特に人物ポートレート) (プラス評価)
- Luminarは創作作業(空模様のアレンジ・太陽光線をついかなど)が可能(プラス評価)
- Lightroomを使っているときに比べ、若干PCが重く、落ちやすい(マイナス評価)
- Lightroomと違い、スマホ・タブレット用のソフトがない(マイナス評価)
Luminarはフォトショップのプラグインとしても利用できるため、本当に大きな違いは上記の5つでかなという印象です
まとめ
かなり、長くなってしまいましたが、なんとなく「Luminar4」がどんなツールかお分かりになりましたでしょうか。
久しぶりにレビュー記事を書きましたが、なかなか読み手の皆さんに良さが伝わっているかどうかの自信が全然持てないです。。。
Luminar4は誰でも手軽に素敵な写真加工ができる「買い切り」のツールで、特にポートレート写真を撮るカメラマンさんにおいては確実に大きな力になるツールだと思います。風景写真の空模様を手軽に加工した人にもおすすめです。
まだ未購入の人も、既に購入している方も「Luminar4」を使ってより素敵な写真ライフを送れることを心より願っております。
「こういう機能も検証してほしい」などご意見がありましたら、是非お問い合わせください。
以上、ご購読いただき、ありがとうございました。