こんにちは。ゆく(yuku_she)です
ポートレート(人物)の撮り方ってなかなか難しいですよね。
せっかく素敵な旅行先に行って、写真を撮ってみたけど、「なんかこう、違う」みたいな経験はないでしょうか。
今回は一眼レフで撮影する際のポートレート写真の綺麗な撮り方について明日から使える簡単なテクニックを解説していきます。
ポートレート写真を綺麗に撮れるようになると、友達からも喜ばれ、彼女とのお出かけが断然楽しくなりますが、なかなか難しい。
- まずはカメラの設定から
- よく使う構図
- 自然光が大事
- 被写体モデルさんのポーズ
今回の目標はカメラ初心者の方でも素敵なポートレートを撮れるようにすることです。
※アシスタントが必要になるストロボやレフ版、ストロボなどその他道具の利用は、カメラ初心者さんには難しいと思うので、説明は避けたいと思います。
※今回の説明は屋外(外)での写真撮影に限ります。ストロボは無しの想定です
目次
ポートレート用のカメラセッティングを行う

まずは、カメラの設定を始めましょう。といっても今回紹介する設定は慣れれば15秒でできちゃいます。
背景をぼかすための設定を行う
ポートレートにおいて、最も重要だと言っても過言ではないものは「背景のボケ感」です。
iPhoneのポートレートモードで撮影したことがあるかたはご存知かと思いますが、被写体以外(背景)をぼかすことで被写体がきわだつ素敵な写真を撮影することができます。
背景にボケ感がないと、どうしても背景が目立ってしまい被写体に目が行きにくくなることがあります。
このボケ感をコントロールするために、カメラの設定を変えていきます。
- まずはカメラのダイヤルをA(AV)モードにしましょう
- F値を一番小さくします
- 被写体になるべく近づき撮影します
何も考えずに上記を試して撮影してみてください。
顔または瞳にピントを合わせる
カメラのオートフォーカス機能にはだいたい「顔フォーカス」か「瞳フォーカス」という種類があります。

ピントをマニュアルで調整すると、かなり手間/時間がかかってしまうため、ピントはオートフォーカスにして顔または、瞳にピントを合わせましょう。
これにより、被写体から距離が離れようが、近づこうが一瞬でピントを合わせることができます。
顔フォーカス設定ができたら、これで準備は完了です。
では、続いて構図に関してポートレート撮影でよく使う技法を紹介していきます。
覚えておくと便利な構図
「写真に構図は大事」だとよく言われますが、ポートレート撮影でもそれは同じです。
構図を覚えることで、今までと違った写真が撮れるはずです!
ただ、どんな構図が映えるのか、よくわからないですよね。
今回は僕がポートレート撮影をする上でよく利用する構図を3つご紹介します。
1.日の丸構図

日の丸とは日本の国旗のように、真ん中に円があるようなイメージです。
円の中に被写体を収めることで、まとまりがよい写真になります。
また、写真の中央に被写体が入るので、最も被写体に目が行く構図でもあります。
上記の写真は坂の上から遠目で撮影しています。それは、平面で撮影するとどうしても余計なものが背景に映り込んでしまうからです。
背景がごちゃごちゃしていると、被写体に目がいかなくなる場合がありますので、そのときは坂などを利用して被写体を上から撮影することで回避しましょう。
日の丸構図が使えるシーン:どんなシーンでも万能に使えますが、背景に注意が必要。坂などをつかって被写体がきわだち、背景が目立ちすぎない画角を探す
2.三分割構図

3分割構図とは、画面を縦と横で3つに分割をした際に、その交点に目立たせたいポイントを置くことでバランスがよい写真を撮ることができます。
上記の写真の場合はカメラのレンズを目立たせるために交点をレンズに合わせています。背景には観覧車を置きましたが、主題はあくまで被写体の女の子なので、観覧車を交点にはいれていません。
個人的にはこの3分割構図を利用したポートレートを撮影するケースが最も多いです。
3分割構図が使えるシーン:どんなシーンでも万能に使えます
3.フレーム構図

フレーム構図とは、被写体をサンドウィッチの真ん中に設置する構図です。被写体を挟み込むことで被写体がよりきわだつ構図になります。
上記はチームラボの豊洲で撮影したポートレートで光の柱の隙間から被写体を撮影しました。光の柱がかなり目立ちますが、真ん中の隙間に被写体を入れることで、被写体に目が行くと思います。
撮影できる場所が隙間がある場所に限られるのが特徴ですね。ちょっと不便。。。
フレーム構図が使えるシーン:隙間があるところ
4.目線とレンズの高さを合わせた構図

ポートレート撮影で素敵な写真を撮影するには自然さも大事になります。
被写体の目線とレンズの高さを合わせることで、被写体の顔が真正面から見えるので、より自然な写真を撮影することができます。
ちょっとわかりにくいかと思いますが、上記の写真は被写体の目の高さと、わたしのカメラレンズの高さを合わせて撮影しています。
特に身長が高いカメラマンですと、より被写体との身長の高低差が激しくなり、上アングルから撮影した写真が多くなると思います。そうなってしまうと、同じような写真ばかりになってしまうのと、自然感が希薄な写真になってしまうことも多々あります。
自然光と仲良くなって映え写真を撮る
「ポートレート映え」は「自然光」と密接に関係してきます。
光が被写体にあたるのか、あたらないのかで写真の出来栄えが全然変わってきます。
それは、ポートレート撮影する場所が屋外が最も多いからです。
太陽を利用したポートレートでは、特に朝と夕方に特にエモい写真が撮りやすいです。
下記は、朝方に撮影したポートレートになります。

上記は山の上で撮影した写真になりますが、太陽光が被写体の背面(頭)に当たっていることで、より被写体がきわだっています。
では、実際に太陽を利用した撮影の際に気を付けることを説明していきます。
逆光で撮影する
スマホで人物を撮影するとき、「逆光」を避けることが多いかと思います。
それはスマホで逆光撮影すると、被写体の顔が暗くなってしまうからです。
ですが、一眼レフ/ミラーレス一眼の場合、逆光は素敵な写真を撮ることができる大きなチャンススポットになります
例えば、一眼/ミラーレスで逆光撮影した写真は以下のような感じです

逆光で撮影すると被写体の背面に光が差すので、背景が明るくなり、被写体がより際立ちます。
どのレンズも共通でやること:ISOは極限まで下げる(100か200)
単焦点レンズの場合:F値を極限まで下げる。
標準ズームレンズの場合:ズームを最大にして被写体になるべく近づいて撮影する。
F値やシャッタースピードについてわからない方は「【写真が変わる】カメラ初心者が覚えるべき3つのこと(F値・SS・WB)」をご覧ください。
順光の場合、影に注意する
順光は顔に直接当たる光を指します。
スマホでポートレートを撮る場合は順光で撮影するかと思います。
順光の場合、顔に部分的な影が入ってしまうと、写真に違和感が生まれてしまいます。
違和感とは具体的に、どんな感じになるのでしょうか。

上記は完全に撮る側の配慮ミスです。ポートレートを撮影する場合は光が当たり具合に樹分配慮しましょう。
背景や構図の都合上、どうしても影と光が混在する場合があります。その際は、顔の左右で影と光を分けてみましょう。

絵でも写真でもポイントとなるには「バランス」「アシンメトリー」です。上記の写真の場合、顔の左側面には光が当たり、右側面には当たっていません。
一つ前に挙げた写真とは違い、影と光のバランスが均衡が撮れているので、恐らくそこまで違和感ない写真になっているのではないでしょうか。
なんにせよ、そこまで考えるとかなり面倒くさいので基本的には太陽に背を向けて撮影する逆光撮影をおすすめします。
モデルさんのポーズを意識する
映えるポートレートを撮るには、被写体の協力はかかせません。
もちろん、ただ立っているだけで、映える背景や、被写体さんもいることでしょう。
ただ、それでは撮影する側の実力は上がっていかないでしょう。
1.しゃがむ/座る/寄りかかる

とりあえずポーズに困ったら、しゃがんでもらいましょう。ただしゃがんでもらうだけでも普段とは違う写真は撮れると思います。
少し背の高い石の上にしゃがむことで、被写体が写真の真ん中に収まっており、日の丸構図が再現できています。また、石の上でしゃがむことで、非日常感が出ており、いい味がでたかなと思っています。

防波堤に腰掛けているだけの写真ですが、海は風も少しあり、波もあるのでより自然観あるポートレート写真が撮れると思います。上記は3分割法で撮影しました。

こちらも日の丸構図で撮影したポートレートで、イチョウ並木で小休憩をする女の子を撮影しました。木の幹があったらよりかかるように座ってもらうと比較的良い写真が撮れると思います。
服が汚れたり手が汚れたりしますので、紅葉ポートレートの場合はウエットティッシュを持っていきましょう!
2.指さす/手を振る/拝む
今回のポーズは主役である被写体さんと+で副役が必要になります。
副役に関して、意味が伝わりづらいと思いますので、写真を使って説明していきます。

指をさすことで、写真の示す意味が変わってきます。
上記の写真の場合、指さしている位置に観覧車があるのですが、残念ながら写真が明るすぎて見えませんでした(大失敗)
指さす位置に花火などみえるとより素敵な写真になると思います。

この写真は船に手を振る男性を背面から撮影した写真です。
構図は3分割法で撮影しました。
手を振ることで手を振る主役(男性)と写真の示唆する副役(船)がわかりやすく明示できます。

恵比寿ガーデンプレイスのイルミネーションを見ながら手を温めている拝みポーズを背面から撮影しました。誰かを一人で待っているイメージで撮影しました。
手を温める男性(主役)と目線の先にあるイルミネーション(副役)がはっきりわかれているかと思います。
3.道具を使う
道具を使うポートレートもあります。
道具を使うことで、より自然なポートレート写真を撮影することができます。

公園で撮影した読書する女の子の画像です。
夕暮れに「本を読む」という動作をしているというのがわかります。
道具を使ったポートレートでは主役がどこで何をするというのが伝わればよいと思います。

横浜赤レンガ倉庫で撮影したポートレートです。
サンタの紙袋を持った女の子と背景のイルミネーションが「クリスマス感」を演出しています。
このように道具によっては季節感を演出してくれるものもあります。

道具ではないですが、たんぽぽなどのお花を使ったポートレートも素敵です。
植物はどこにでもあるので、ポージングに困ったら周りにある植物を使ってみてもよいかと思います。
春はタンポポ以外にも桜やチューリップ―、ネモフィラ、菜の花と一緒に撮影してみてもよいかもしれません
最後に
最後までみていただき、ありがとうございました。
少しでもポートレートの撮り方に関して参考になれば幸いです。
ポートレート撮影に関しては答えがあるわけではありませんが、構図や被写体さんのポーズによって写真はきっと大きく変わってくると思います。
僕もまだまだ練習中の身ですので、これからもっといろいろ経験を積んでいきたいと考えています◎
それでは、皆さんの写真ライフが素敵なものになりますように。